厚生労働省は、医療機関で患者が支払う自己負担に限度額を設ける「高額療養費制度」の負担上限を引き上げる検討を始めた。高齢化や技術の進展で高額化する医療費を抑制し、現役世代の保険料負担を抑える狙い。近く本格的な議論に入り、年内にも一定の方向性を打ち出す。
高額療養費制度は、手術などで患者の自己負担額が高くなった場合、年収に応じて設けられた上限を超えた分を公的医療保険制度で払い戻す仕組み。2017~18年に行われた前回の見直しから賃金が伸びていることを踏まえ、患者の負担上限を見直す。ただ、負担増を伴うため与野党間の協議は難航しそうだ。
[時事通信社]