【リマ、ソウル時事】中国の習近平国家主席と韓国の尹錫悦大統領は15日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて訪問中のペルーで会談した。中国国営中央テレビによると、「自由貿易の維持」で一致した。両首脳の会談は2022年11月にインドネシア・バリ島で行って以来2年ぶり。
習氏としては、トランプ次期米大統領が対中関税の大幅な引き上げに加え、全ての国からの輸入品に10~20%の関税を課すと主張していることを念頭に、対トランプ氏で歩調を合わせ韓国との関係改善を進めたい考え。中国政府は今月、短期滞在ビザを免除し韓国との経済・人的交流を拡大させる方針を示し、秋波を送っている。
習氏は会談で「国際情勢がどう変化しようと、中韓の戦略的協力パートナーシップを発展させるべきだ」と強調。韓国企業による中国への投資を「歓迎する」と述べた。
尹氏は「韓国は中国を重要なパートナーと見なしている。両国の経済・貿易協力をさらに緊密化したい」と応じた。韓国政府によると、尹氏は、北朝鮮の相次ぐ挑発やウクライナ侵攻を巡るロシアと北朝鮮の軍事協力に対処し、域内の安定と平和のため中国と協力したいと強調した。
[時事通信社]