【リマ時事】アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれたペルーの首都リマで、半導体産業を中心とした台湾の国際社会への貢献をアピールする広告が中国の圧力で撤去されていたことが分かった。台湾の中央通信社が16日までに伝えた。
広告は、半導体のイメージ画像を背景に「TAIWAN」の文字が大きく配置され、英語で「世界の繁栄に台湾と協力する」と書かれている。10月中旬に空港の税関手続き窓口近くの通路に設置されたが、約1週間後に取り外された。
同様の広告はリマ市内にも複数設置されており、中国人とみられる人物による妨害行為が発生。広告の電源を約40分間にわたり遮断したり、広告が設置されている建物に侵入して撤去しようとしたりしたという。
台湾はAPECに参加しているが、中国の反対で総統が首脳会議に出席できない状況が続いている。頼清徳総統は今回の会議に、行政院副院長(副首相)などを歴任した林信義氏を派遣した。
[時事通信社]