【台北時事】台湾の民間シンクタンク「台湾民意基金会」は19日、トランプ次期米大統領の当選を受けた世論調査結果を公表した。中国が台湾を侵攻した場合、米国の防衛協力を「信じる」と答えた人の割合は前回の昨年2月調査比で13ポイント減となる29.8%に落ち込んだ。
「信じる」人の割合は2020年9月調査以降で最低。逆に「信じない」と回答した人は10.7ポイント増の57.2%と過半数を占めた。
米歴代政権は台湾防衛を明確にしない「曖昧戦略」を取ってきたが、バイデン大統領は台湾有事に対する軍事介入を繰り返し明言。一方、トランプ氏は米台の地理的な遠さを指摘し、「台湾は防衛費を払うべきだ。われわれは保険会社のようなもの」などと発言した。台湾社会では米依存への懐疑論や動揺が広がり、米台離間を図る中国に好都合な展開となっている。
調査は20歳以上の約1000人を対象に、米大統領選後の今月11~13日に実施した。
[時事通信社]