【ワシントン時事】米インド太平洋軍のパパロ司令官は19日、ワシントンのシンクタンクで講演し、米軍がインド太平洋地域でミサイルの在庫を減少させていると明らかにした。ロシアの侵攻を受けるウクライナや、情勢が緊迫化する中東に回しているためといい、中国への備えがおろそかになることに危機感を示した。
パパロ氏は講演で、地上配備型迎撃ミサイル「パトリオット」や空対空ミサイルをウクライナなどに送っており、「(インド太平洋地域で)在庫の一部が食われている」と強調。その上で「インド太平洋は最も(在庫減少の)しわ寄せを受ける地域だ。なぜなら中国が世界で最も能力の高い『潜在的な仮想敵国』だからだ」と訴えた。
[時事通信社]