テレビドラマや映画で個性的な役を演じ、自転車での旅番組でも親しまれた俳優の火野正平(ひの・しょうへい、本名二瓶康一=にへい・こういち)さんが14日、死去した。75歳だった。東京都出身。所属事務所が20日発表した。葬儀は近親者で済ませた。
火野さんは子役としてデビュー後、1973年のNHK大河ドラマ「国盗(くにと)り物語」の羽柴秀吉役で人気を集めた。その後、「新・必殺仕置人」など多くの時代劇やNHK連続テレビ小説「芋たこなんきん」などに出演。「俺の血は他人の血」「終戦のエンペラー」などの映画でも活躍した。2023年公開の宮崎駿監督のアニメ映画「君たちはどう生きるか」では、「大伯父」の声を演じた。
また、自転車に乗って全国各地を旅するNHKのBS番組「にっぽん縦断 こころ旅」に10年以上にわたって出演し、気さくな人柄で親しまれた。
所属事務所によると、火野さんは4月から持病の腰痛の治療を行っていたが、夏に腰部を骨折したことで体調を崩したという。
[時事通信社]