福岡資麿厚生労働相は20日、報道各社のインタビューに応じ、政府が近くまとめる総合経済対策に介護職員の賃上げを盛り込む考えを表明した。厚生年金の加入要件見直しなどの年金制度改革議論については「年末の取りまとめに向け丁寧に進める」と述べた。主なやりとりは次の通り。
―介護現場の人手不足にどう取り組むか。
かなり深刻だ。(介護分野は)賃金上昇率が低いという話もあり、必要な人材を確保し安定したサービスを提供できるように、今回の経済対策でさらなる賃上げに向けた支援策を盛り込みたい。
―年金制度改革について。
社会保障審議会年金部会で被用者保険の適用拡大など次期年金制度改革議論を行っている。年末の取りまとめに向け、与党とも相談しながら丁寧に進めたい。基礎年金の水準向上は大事な論点だ。
―医師偏在是正対策は。
地域の実情を十分踏まえ実効性のある取り組みが非常に重要だ。年末までに対策パッケージの策定に向けて検討を進める。
―身寄りのない高齢者への支援も求められる。
地域全体で支え合う仕組みづくりが必要になる。単身高齢者の終身サポート事業について、事業者向けガイドラインを策定しており、事業の健全な発展を図る。必要な支援を検討したい。
[時事通信社]