【ニューヨーク時事】米検察当局は20日、米投資家から巨額の資金をだまし取り、太陽光発電事業の受注契約を結ぶ見返りにインド政府に賄賂2億5000万ドル(約390億円)超を支払ったとして、インド巨大新興財閥アダニ・グループを率いる大富豪ゴータム・アダニ会長ら幹部を詐欺罪で起訴した。
一代でグループを築いたアダニ被告はモディ首相との親密な関係が取り沙汰されており、「政商」との批判がつきまとう。
起訴状によると、アダニ被告と、グループ傘下の再生可能エネルギー会社幹部2人の計3人は共謀し、虚偽の説明を行い投資家らから資金を調達。総額20億ドルの利益獲得につながる太陽光事業を請け負うため、インド政府に賄賂を渡したとされる。再エネ会社は30億ドルの資金を投資家らから不正に得た疑いが持たれている。
この他、計画に関与したとして5人の関係者も起訴された。
米国内法では、国内投資家と外国企業が一定の関係を持つ場合、検察当局が当該企業の汚職疑惑を追及できる。
[時事通信社]