【パリ時事】2019年に大規模火災が起きたフランス・パリ中心部の観光名所、ノートルダム大聖堂の修復作業がほぼ終わり、12月7日に外国首脳らを招いて再開式典が催される。翌8日のミサを経て、大聖堂は5年8カ月ぶりに一般公開される。
修復は国が主導。約7億ユーロ(約1130億円)の工費は、150カ国超の個人・企業から集まった8億4600万ユーロ(約1360億円)の寄付で賄った。余った資金は、火災前から強度低下が指摘されていた外部の骨組みの修復などに充てる。
マクロン大統領は火災直後、5年以内の再建を宣言した。今月29日には大聖堂を訪れて工事の完了を確認し、関係者らの苦労をねぎらう。
仏紙フィガロによれば、12月7日の式典にはチャールズ英国王やトランプ次期米大統領が招待されたが、出席者は現時点で未公表。パリ郊外で直前に公演を行う元ビートルズのポール・マッカートニーさんが参加する可能性も取り沙汰される。
火災は19年4月15日夕に発生。屋根の大部分や尖塔(せんとう)が焼失したものの、大聖堂のシンボルでもある双塔の正面は無事だった。検察は放火でなく失火とみているが、出火原因の特定には至っていない。
[時事通信社]