【ロンドン時事】北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長が22日、トランプ次期米大統領と米南部フロリダ州パームビーチで会談した。「同盟が直面している世界的な安全保障問題」について協議したという。NATO報道官が23日明らかにした。
トランプ氏は1期目に他のNATO加盟国の防衛費負担が不十分だとして、NATOからの離脱をほのめかしたことがある。今回の大統領選でも、防衛費を増やさなければロシアの攻撃から加盟国を「守らない」と発言し、物議を醸した。
米大統領選前の10月にNATO事務総長に就任したルッテ氏は、オランダ首相時代に「トランプ氏とは4年間一緒に働いた」と述べ、同氏が当選しても米国との協力関係を築けると強調していた。今回の会談では、ロシアがウクライナへの侵攻を続ける中、欧州の安全保障に米国が関与し続けるよう促す狙いもあったとみられる。
[時事通信社]