国政に復帰した河村たかし前市長の自動失職に伴う名古屋市長選は24日投開票され、無所属新人で元副市長の広沢一郎氏(60)=日本保守推薦=が、元参院議員の大塚耕平氏(65)=自民、立民、国民、公明推薦=ら無所属新人6人を破り、初当選を果たした。投票率は39.63%(前回42.12%)。
選挙戦は、河村氏が後継指名した広沢氏と、与野党が相乗りした大塚氏による事実上、一騎打ちの構図となった。約15年続いた河村市政への評価などを巡り論戦が繰り広げられた。
地域政党「減税日本」の推薦も受けた広沢氏は、市民税減税や市長給与削減など河村氏の政策を継承する考えを強調。SNSも積極的に活用し、支持を広げた。
大塚氏は、給食費の無償化などを主張。大村秀章愛知県知事の支援も受け、市政刷新を訴えたが、及ばなかった。
広沢氏は24日夜、選挙戦でのSNSの活用について、記者団に「盛り上がりに寄与した。ムーブメントをつくり出す力がある」と振り返った。一方、敗れた大塚氏は、SNSで誤った情報が飛び交ったとして、「大変憤りを感じる」と述べた。選挙への影響についても「一定にある」と語った。
[時事通信社]