三重県桑名市は26日、客が店員や従業員らに過度な要求や迷惑行為などを行う「カスタマーハラスメント(カスハラ)」の防止条例案を発表した。カスハラをした人の氏名を公表する制裁措置が盛り込まれており、市によると全国初。12月議会に提案し、来年4月の施行を目指している。
条例案ではカスハラを「要求の内容に妥当性がなく、就業者の労働環境が害される恐れがある行為」と定義。市に窓口を設け、相談があった場合、市は専門家らで構成する対策委員会に諮問する。カスハラと認定されれば市は行為者に警告し、それでも従わなければ委員会の意見聴取などを経て、氏名公表に踏み切る。
伊藤徳宇市長は26日の記者会見で「条例を制定することで、安全、安心に働ける環境をつくりたい」と述べた。
[時事通信社]