【ニューヨーク時事】ウッド米国連代理大使は27日、北朝鮮がロシアに対し、これまでに100発以上の弾道ミサイルを供与したと明らかにした。ウクライナ情勢を協議する安保理緊急会合で語った。会合に出席した北朝鮮の金星国連大使は、具体的なロ朝協力については言及せず「両国関係を強化、発展させていく」と述べるにとどめた。
ウッド氏によれば、北朝鮮は過去1年間で砲弾などを積んだコンテナ1万8000個以上をロシアに移送。首都キーウ(キエフ)を含むウクライナ人口密集地への攻撃に使われたという。
ウッド氏は、北朝鮮が見返りとして防空システムや燃料、軍民両用技術をロシアから得ているとも指摘。武器移転などを禁じた対北朝鮮安保理制裁決議に違反していると非難した。その上で「中国は(北朝鮮への)影響力を行使して、紛争激化を防ぐことが急務だ」と訴えた。
これに対し、中国の耿爽国連次席大使は「中国は常に平和のために尽力してきた」と強調。「米国には中国と協力し、誠実に努力するよう呼び掛ける」と話した。
[時事通信社]