【マニラ時事】フィリピンのマルコス大統領は29日、同氏殺害を警告したサラ・ドゥテルテ副大統領が公金不正使用疑惑で調べられている問題について、「彼女を追放しようという動きを支持することはできない」と述べた。下院は現在、サラ氏の疑惑解明のため公聴会を開いている。
マルコス氏は「彼女を弾劾することは重要ではない。それで国民の生活が改善されるのか。時間の無駄だ」と強調した。
フィリピンでは、国会だけが憲法違反や汚職などの罪で大統領や副大統領らを弾劾できる仕組みになっており、上下両院で有罪と判断されれば辞職しなければならない。
サラ氏が先週末、マルコス氏夫妻らの殺害を指示したと発言したことに関しては、捜査当局が12月初旬にもサラ氏から事情を聴くとみられている。
[時事通信社]