東京都国分寺市の住宅で９月、住人の６０代女性が縛られ、現金約５５０万円が奪われた事件で、警視庁捜査１課は２日、強盗傷害などの容疑で、会社員佐藤聖峻（２５）、同森田梨公哉（２５）両容疑者を再逮捕した。いずれも消費者金融に借金があり、佐藤容疑者は「借金を返したくてやった」、森田容疑者は「金に困っていた」と話しているという。
両容疑者はこの翌日に埼玉県所沢市で発生した強盗致傷事件の実行役として同県警に逮捕され、その後起訴された。
再逮捕容疑は９月３０日午前４時ごろ、国分寺市西恋ケ窪の住宅にガラスを破って侵入。住人の６０代女性を縛って殴り、左腕骨折など３カ月のけがをさせた上、現金約５５０万円と財布など１４点（時価計約８０００円相当）を奪った疑い。
同課によると、両容疑者はＸ（旧ツイッター）で「高額収入源」「高額案件」と検索し、闇バイトに応募した。その後、秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」で指示を受けたとみられる。住宅内では指示役とスピーカー状態で通話し、女性は「指示役とみられる人物から電話越しに脅迫された」と話しているという。
両容疑者は同３０日午前１時半ごろ、埼玉県内のコンビニで合流し、それぞれ車で現場近くの駐車場に向かった。事件後は国分寺市内のコンビニで落ち合い、奪った金品の中から報酬を受け取ったとみられる。
佐藤容疑者はその後、埼玉県方面に逃走。森田容疑者は千葉県柏市の公園で、職業不詳の女（３０）＝処分保留で釈放＝に奪った金品を渡したとされる。捜査関係者によると、女はその後、足立区内の公園で別の男に受け渡した可能性があり、金品は見つかっていないという。
［時事通信社］