兵庫県知事選で再選した斎藤元彦知事がＰＲ会社に選挙運動の報酬を支払った疑いがあるとして、郷原信郎弁護士と神戸学院大の上脇博之教授は２日、公選法違反（買収）容疑で斎藤氏に対する告発状を神戸地検と県警に送ったと明らかにした。ＰＲ会社社長も同法違反（被買収）の疑いがあるとしている。
告発状によると、ＰＲ会社社長は、知事選に関するＳＮＳ上の広報戦略の立案や、アカウント運用業務を斎藤氏側から受注。斎藤氏は報酬として、７１万５０００円を支払ったとされる。
ＰＲ会社社長は先月の知事選後、斎藤氏のＳＮＳ戦略や広報全般に携わったとインターネット上に投稿。斎藤氏の代理人弁護士は同社からの請求書を公開した上で、ポスター制作費など５項目以外は全て社長がボランティアとして個人で行ったと主張。「（投稿内容は）事実ではない」と反論した。
オンラインで記者会見した郷原弁護士は「ＳＮＳ戦略を業とする会社が、ボランティアとしてやることはあり得るのか」と指摘。上脇教授は「強制捜査も含めて捜査を尽くし、刑事事件として立件していただきたい」と述べた。
斎藤氏は２日午後、記者団に「詳細は承知していない」と述べるにとどめた。
［時事通信社］