石破茂首相の所信表明演説に対する各党代表質問が3日午前、参院本会議でも始まった。首相は来年夏の参院選での自民党公認の判断について「衆院選と違う対応を行うことは現時点で考えていない」と述べ、自民派閥裏金事件に関係した候補を非公認とすることもあり得るとの考えを示した。立憲民主党の辻元清美代表代行への答弁。
自民は10月の衆院選の公認判断の際、政治倫理審査会で弁明に応じたか否かなどを考慮した。
辻元氏は裏金事件に関し、自民が衆院選で非公認とした候補者側に2000万円を支給したことを問題視。参院選でも支給するのか問うた。首相は「先の選挙結果も踏まえ、国民に納得いただける対応の在り方を考える」と述べた。
一方、首相は米国の核兵器運用に参加する「核共有」について「非核三原則などとの関係から認められない」と明言した。首相就任前は核共有に前向きな見解を示していた。
首相はまた、SNSなどインターネット上の偽・誤情報に関し「短時間で広範に拡散し、国民生活や社会経済活動に重大な影響を及ぼし得る深刻な問題だ」と懸念を表明。選挙は「正しい情報の流通」が重要だと指摘した上で、「表現の自由に十分配慮しながら総合的な対策を積極的に進める」との考えを示した。自民の松山政司参院幹事長への答弁。
[時事通信社]