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豪、ナウルの安保・警察支援=条約締結で中国けん制

時事通信 2024年12月9日 16時9分

 【シドニー時事】オーストラリアのアルバニージー首相は9日、首都キャンベラで南太平洋の島国ナウルのアデアン大統領と会談し、ナウルの安全保障と警察に対する豪州の支援を明記した条約に署名した。来年の発効に向け、両国議会で批准手続きを進める。豪側は、今後5年間に総額1億4000万豪ドル(約130億円)を支援することも表明した。

 ナウルは1月に台湾と断交し、中国と国交を樹立。新条約では、中国を念頭に「いかなる第三国もナウルの重要インフラを安保目的で使用してはならない」と定めた。また、ナウルが第三国と安保に関する取り決めを結ぶ場合に、豪州の同意を得ることも盛り込んだ。

 中国は2022年にソロモン諸島と安保協定を締結しており、軍事拠点構築の可能性を懸念する豪州としては、ナウルで同じことが繰り返されないようけん制した形だ。アルバニージー氏は「条約は地域をより強く、安全にする」と強調。アデアン氏も「平和で豊かな未来を築く共通の決意を再確認した」と語った。 

[時事通信社]

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