【台北時事】台湾国防部(国防省)の孫立方報道官は10日の記者会見で、中国軍が2022年以降4回行った演習を上回る「最大」規模の艦隊を海上に展開していると明らかにした。頼清徳総統は6日までの外遊で米ハワイ州などに立ち寄り、米台連携をアピール。反発する中国が台湾周辺などで大規模軍事演習を行う可能性が高まり、台湾側は警戒を強めている。
孫氏は、中国軍の活動範囲が九州・沖縄からフィリピンに至る「第1列島線」に及び、「海上兵力の配置は最大」と指摘した。AFP通信は台湾当局者の話として、中国軍や海警局の艦船約90隻が第1列島線沿いに展開していると伝えた。
台湾国防部は10日、台湾周辺で同日午前6時までの24時間に、中国の軍用機延べ47機や艦艇12隻、公船9隻が活動したと発表。軍用機延べ16機は台湾海峡の中間線を台湾側へ越えた。
[時事通信社]