【ワシントン時事】米財務省は10日、経済制裁として凍結したロシア資産を活用し、ウクライナへの経済支援として、200億ドル(約3兆円)を拠出したと発表した。先進7カ国(G7)が合意した総額500億ドル融資の一環。拠出金は、世界銀行が設置した基金に置かれ、ウクライナによる利用が可能になる。
ウクライナ支援に消極的なトランプ次期政権発足前に実行し、後戻りできないようにする狙いがあるとみられる。
イエレン米財務長官は声明で、「ロシアに違法な戦争の代償をさらに支払わせることで、(ウクライナ支援の)揺るぎない決意のメッセージを発信する」と意義を強調した。
米国は200億ドルのうち半分を軍事支援に振り向ける方向で検討していたが、法改正が必要になることもあり、断念。全額を経済支援に充てる。
[時事通信社]