【ワシントン時事】トランプ次期米大統領は13日のSNSへの投稿で、サマータイム(夏時間)制度の廃止を提唱した。「夏時間は不便で、国家にとって非常に大きな負担だ」と理由を説明した。夏時間は北米や欧州などで採用されている。
トランプ氏は夏時間について、「少ないながらも根強い支持があるが、廃止すべきだ」と指摘。「共和党は廃止のために全力を尽くすだろう」とも強調した。
夏時間は日照時間が長い夏に時計の針を進める制度。国レベルでは、第1次世界大戦中の1916年、ドイツなどでエネルギー節約のために導入されたのが始まりとされる。一方で、生活のリズムが狂うことによる健康への悪影響も指摘されている。
米国も18年に初めて導入し、いったん廃止された後で再導入した。3月に1時間時刻を進め、11月に戻している。ただ、ハワイ州などでは実施していない。
夏時間を巡っては、日本でも2018年に東京五輪・パラリンピックの猛暑対策として、当時組織委員会会長を務めていた森喜朗元首相が安倍晋三首相(当時、故人)に導入を要請。安倍氏も検討を表明したが、五輪前の導入は見送られた。
[時事通信社]