日本生産性本部が16日発表した経済協力開発機構(OECD)のデータに基づく国際調査によると、2023年の日本の就業1時間当たりの労働生産性は5379円(56.8ドル)で、OECD加盟38カ国中29位だった。過去最低だった前年(31位)から順位を二つ上げた。
生産性本部によると、新型コロナウイルス禍からの経済正常化に伴い日本の経済成長率が上向いた一方、欧州の景気が減速したこともあり、順位低下に歯止めがかかったという。
ただ、先進7カ国(G7)では最下位で、ポーランド(57.5ドル)やエストニア(56.5ドル)と同水準だった。生産性本部では「価格の問題は生産性と密接に関係がある」と指摘。日本では優れた品質の製品やサービスが評価されず安い値段だったことも生産性が上昇してこなかった一因との見方を示した。
円換算値は、各国間のモノやサービスの値段の比較に基づいて算定する購買力平価レートを用いて1ドル=94.68円としている。
[時事通信社]