【ニューヨーク時事】カナダのフリーランド副首相兼財務相は16日、トルドー内閣を去ると発表した。トランプ次期米大統領がカナダに対し関税引き上げを宣言する中、政策を巡りトルドー首相と行き違いが生じたことが理由とみられる。支持率低迷に苦しむ首相は盟友を失った形で、政権に大きな打撃となる。
フリーランド氏は2015年に発足したトルドー政権で外相や副首相、財務相などを歴任。トルドー内閣を首相の側近として支えてきた。
報道によると、フリーランド氏はトルドー氏が支持率向上のため最近打ち出した減税策などに反対。トルドー氏に宛てた書簡で、トランプ氏による関税の脅威に備え資金を温存するため、「費用のかかる政治的な小細工を避ける」ことが必要だと訴えた。
書簡によれば、トルドー氏は13日、フリーランド氏に財務相を辞めるよう求め、別のポストを打診。フリーランド氏はこれを受け内閣を去ることを決めた。
[時事通信社]