三菱重工業は18日、泉沢清次社長(67)の後任に伊藤栄作常務執行役員(61)を充てる人事を発表した。泉沢社長は代表権のない会長に就く。宮永俊一会長(76)は退任する。2025年4月1日付。
同年3月期は過去最高の業績を見込むが、ガスタービンや防衛、原子力事業を核にしたさらなる成長を目指し、経営体制を刷新する。
社長交代は6年ぶり。伊藤氏は6月27日開催予定の株主総会などを経て代表取締役となる。宮永氏は同日に取締役も退く。
伊藤氏は長くガスタービンの開発に携わったエンジニア。記者会見では「多様な人材を育成し、デジタル技術を最大限活用することで従来の枠にとらわれない新しい取り組みを行いたい」と意気込みを示した。
泉沢氏は経営の重荷となっていた国産小型ジェット旅客機「スペースジェット」の開発中止を決断。財務基盤を立て直し、業績を拡大させた。
伊藤 栄作氏(いとう・えいさく)東大工卒。87年三菱重工業入社、執行役員などを経て20年4月常務執行役員。鳥取県出身。
[時事通信社]