参院は20日午前、石破茂首相が出席して2023年度決算の概要報告と質疑を行った。首相は、所得税負担の「103万円の壁」是正に伴う自治体の税収減について、与党内で対策を検討していると説明。「首長の心配は十分理解できる。これらに丁寧に応えたい」と強調した。
社会保険料負担が生じる「130万円の壁」見直しに関しては「労働者が希望に応じて働けるよう、制度的な対応を図ることが重要だ」と述べた。立憲民主党の青木愛氏への答弁。
首相は高校授業料の支援について、低所得世帯を対象に拡充してきたと説明。「国の制度と自治体が上乗せして実施する支援が一体となって行われることが適切だ」と指摘した。日本維新の会が求める国費による完全無償化には触れず、「教育の機会均等という要請の中、負担軽減は引き続き考えるべき課題だ」と語った。維新の山口和之氏への答弁。
[時事通信社]