【ニューヨーク時事】カナダの第3野党、新民主党(NDP)のシン党首は20日、来月27日に再開する連邦議会で、トルドー内閣に対する不信任案を提出すると発表した。野党勢力は不信任で一致するとみられ、少数与党の自由党を率いるトルドー首相が退陣に追い込まれる可能性が高まっている。
トルドー氏は2015年に首相に就任。在任期間は先進7カ国(G7)首脳で最長だが、近年は物価上昇や住宅不足を背景に支持率が低迷している。自由党はNDPからの協力を得て政権を維持してきた。
だが今月16日、トランプ次期米大統領への対応方針を巡って、長年の側近だったフリーランド副首相兼財務相(当時)が抗議の辞任。与野党でトルドー氏の辞任を求める声が高まり、シン氏は20日の声明で「政府を選ぶ機会を国民に与える」と述べ、トルドー政権打倒を表明した。
[時事通信社]