【ワシントン時事】バイデン米大統領は23日、連邦法違反で有罪判決を受けた死刑囚40人のうち、37人を仮釈放なしの終身刑に減刑すると発表した。「私は殺人者を非難し、犠牲者のために心を痛めている」とした上で、「連邦レベルの死刑をやめなければならないと確信している」と述べた。死刑反対派の声を受け、来年1月のトランプ次期大統領就任を前に救済に動いた。
テロや憎悪犯罪を動機とする大量殺人については対象とせず、2013年のボストン・マラソン爆弾テロや、18年に東部ペンシルベニア州で起きたシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)銃乱射事件の犯人らは減刑されなかった。
死刑廃止を唱えるバイデン氏は就任後、執行を停止してきた。トランプ氏は在任中、13人の死刑を執行しており、バイデン氏は「新政権に執行再開をさせることは私の良心が許さない」と強調した。
[時事通信社]