石破茂首相は25日、経団連が東京都内で開いた審議員会で来賓としてあいさつし、2024年春闘を「ようやく30年ぶりの高い水準の賃上げとなった」と総括、「この好機をいかに生かすかだ」と述べた。その上で、25年春闘について「経済全体で物価上昇に負けない賃上げを定着させる必要がある」と指摘。会員企業に「日本経済をけん引する意味で、高い水準の賃上げと価格転嫁にご尽力を賜りたい」と呼び掛けた。
石破氏は「国内での積極的な投資により魅力的・革新的なサービス、商品が生み出され、結果として賃金が上昇する」と説明。賃上げの環境整備に向け、30年までに人工知能(AI)や半導体分野に10兆円以上の公的支援を行うと強調した。
これに対し、経団連の十倉雅和会長は、25年春闘を「賃金引き上げの勢いの維持向上のため、流れを定着させる年にしたい」と応じた。
[時事通信社]