男性の5割強が、自宅トイレでは座った姿勢で小用を足す―。日本排尿機能学会の研究チームが行った調査で、こんな結果が出た。独身より既婚の方が割合が高く、パートナーへの配慮がうかがえるという。学会は「世界トップレベルに高い割合」としている。
調査は2023年5~6月、全国の20歳以上の男女約6200人から、排尿障害の有無や生活の質(QOL)への影響をオンラインで尋ねる形で実施。排尿時の姿勢については、男性2936人から回答を得た。
その結果、自宅トイレで座って小用を足す「座る派」の男性は全体の56%を占めた。年代別では、20代が69%で最も高く、以下、30代66%、40代57%、50代54%と、年代が上がるごとに下がっていた。
割合は独身より既婚の方が高く、20~30代では既婚の75%が座る派で、独身(62%)を13ポイント上回った。40~50代、60~90代とも、独身より既婚が10ポイント以上、高かった。
研究チームは当初、座る派は、排尿障害を抱えた可能性が高いなどと想定していたが、姿勢と障害の有無に関連はなかったという。研究チームの関戸哲利・東邦大医療センター大橋病院泌尿器科教授は「乳幼児期のトイレトレーニングの方法、学校や職場の男子トイレの在り方を考え直さなければいけないかもしれない」としている。
[時事通信社]