トヨタ自動車グループの労働組合でつくる全トヨタ労働組合連合会は10日、静岡市内で中央委員会を開き、2025年春闘の要求方針を決定した。基本給を底上げするベースアップ(ベア)に当たる賃金改善分の統一水準は5年連続で示さなかったが、人材の確保と定着に向けて昨年を超える改善分の積み上げを目指す。
年間一時金(ボーナス)は「5カ月以上」を要求する。労務費の価格転嫁をはじめとした企業間の適正取引、休日増などサプライチェーン(供給網)全体の課題についても労使対話を進める。
西野勝義会長は取材に対し、「人手不足は昨年に続き深刻で、働きがいも高めていかなければならない」と述べ、各組合で賃上げ要求水準を判断し、来月中旬から本格化する労使交渉に臨むよう求めた。
[時事通信社]