【サンパウロ時事】南米ベネズエラで10日、反米左派ニコラス・マドゥロ大統領(62)が3期目の就任を宣誓した。一方的に勝利を宣言した昨年7月の大統領選を巡って高まる批判に背を向け、国内外に自らの権力を誇示した。これに対し野党は反発し、米欧もマドゥロ政権への制裁を発表するなど対立が深まっている。
任期は6年間。マドゥロ氏は国会で行われた就任式に臨んだ後に演説した。野党のほか、ベネズエラに批判的な国々を非難し、「この就任式が妨害されなかったのは、ベネズエラの民主主義の大きな勝利だ」と訴えた。
大統領選でマドゥロ氏は3選を宣言した。同国の選管や裁判所は同氏の影響下にある。国際社会は詳細な開票結果の公表を求めているが、応じていない。野党陣営は開票所での独自集計に基づき、統一候補の元外交官エドムンド・ゴンサレス氏(75)の圧勝を主張し、米欧などの支持も得ている。
[時事通信社]