【ベルリン時事】国連の世界気象機関(WMO)は10日、2024年の地球表面の平均気温が観測史上最高を更新し、産業革命前の水準を1.55度上回ったとの推計を発表した。日米欧の気象当局などによる六つの国際的な観測データを基に算出した。温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」が気温上昇の抑制目標とする1.5度を単年で初めて超えた可能性の高いことが、改めて確認された。
10年単位でも、2015~24年が史上最も高温だった。ただ、WMOの研究チームは長期的な時間軸で見た場合、1850~1900年の平均と比べた気温上昇は1.3度にとどまっているとの暫定的な見解を示した。WMOのサウロ事務局長は、単年での目標超過は「目標達成の失敗を意味しない」と説明した。
[時事通信社]