日鉄は強く反発＝米競合のＵＳスチール買収検討

　日本製鉄は１４日、米鉄鋼大手クリーブランド・クリフスのゴンカルベス最高経営責任者（ＣＥＯ）が同業のＵＳスチール買収に意欲を示したことを受け、「日本製鉄はＵＳスチールを守り、高炉の稼働を継続させ、雇用を維持できる唯一のパートナーだ」と強く反発するコメントを公表し、改めて買収実現を目指す考えを示した。

　日鉄によるＵＳスチール買収計画に対しては、バイデン米大統領が国家安全保障上の懸念を理由に中止を命令。日鉄は大統領らを提訴している。

　ゴンカルベスＣＥＯは１３日の記者会見で、競合する米ニューコアと連携しＵＳスチール買収を目指す考えを表明したが、日鉄は声明で「日鉄の計画の範囲と規模に匹敵し得ない」と反論。その上で「ＵＳスチールが事業を展開している地域の皆さまのため戦い続ける所存で、買収実現に向け引き続きあらゆる手段を講じる」と強調した。　