東京都議会の自民党会派を巡る政治資金問題で会計担当者が立件された17日、自民党からはあくまでも都議会限りの問題だと位置付ける声が相次いだ。野党は旧安倍派などに続く疑惑に、党ぐるみの「裏金」づくりの可能性があるとして調査の実施を要求。今夏の参院選や都議選へ影響は避けられない見通しだ。
自民の森山裕幹事長は17日、石破茂首相への訪中報告のため訪れた首相官邸で記者団から都議会自民の裏金疑惑について尋ねられると、「都議団で起きた問題だ」と主張。「コメントは差し控えたい」と繰り返した。
一方で森山氏は党本部で自民都連会長の井上信治衆院議員と会談。井上氏はその後、記者団に「自民都連や党本部は(都議会自民と)別組織だ」と述べ、当事者がまず説明責任を果たすべきだとの考えを示した。
立憲民主党の長妻昭代表代行(都連会長)は17日、記者団に「全国の自民の都道府県議会で同じような問題がないのか、関心を持っている」と強調。「都連に所属する自民国会議員もいる。関与があったかなかったかも焦点になる」と付け加えた。同日の立民党会合では出席者から「全国的にチェックする必要がある」との意見が出た。
日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)は「(派閥裏金事件と)やり方がほぼ同じだ。しっかり真相を明らかにする必要がある」と述べた。国民民主党の古川元久代表代行は「党本部は関係ないという話ではない」と語り、党として徹底した調査を行うよう求めた。
[時事通信社]