原子力規制委員会の山中伸介委員長は17日、福島工業高専(福島県いわき市)を訪れ、学生向けの講演と意見交換を行った。規制委が取り組む人材育成事業の一環で、一般市民と委員長が意見交換するのは発足後初めてという。
講演には学生約80人が参加した。山中委員長が前日に訪れた東京電力福島第1原発の視察の様子を動画で紹介し、原発の構造や廃炉の状況などについて説明。「原子力安全を支えるためにはやはり人材、人が必要だ」と強調した。
意見交換では、化学・バイオ工学科5年の蛭田帆香さん(20)が「数値で安全性を測ることに慣れていない一般の人にどのように説明するのか」と質問。山中委員長は「コミュニケーションが重要。情報発信や対話を、十分納得を得られるまで続けていく」と応じた。
[時事通信社]