【ワシントン時事】ドナルド・トランプ氏の米大統領就任式が開かれる首都ワシントンでは20日、厳粛さと華やかさを兼ね備えたさまざまな行事が行われる。厳戒態勢の中、世界の注目が集まる1日が始まる。
就任式当日、トランプ氏はホワイトハウス前にある宿泊先の大統領迎賓館「ブレアハウス」で朝を迎える。ブレアハウスで次期大統領が就任前夜を過ごす慣習は、昨年12月に死去したカーター元大統領が就任した1977年に始まったという。
その後、ホワイトハウスを訪問。バイデン大統領夫妻がトランプ夫妻を出迎え、「お茶」でもてなす。平和的な政権移行を印象付ける伝統だが、2020年の大統領選での敗北を認めなかったトランプ氏は1期目を終える際、バイデン氏をもてなさなかった。
トランプ、バイデン両氏は懇談の後、同じ車両に乗り込み、就任宣誓が行われる連邦議会議事堂に移動する。トランプ氏は連邦最高裁長官の立ち会いの下、第16代大統領リンカーンが使用した聖書と母親から譲り受けた聖書に左手を置き、右手を挙げながら「大統領の職務を忠実に遂行する」と宣誓する。
異例の寒さを理由に宣誓と演説は議事堂内、その後に予定されていたパレードはワシントン市内の屋内施設での実施に変更された。トランプ氏はパレードが「美しいものになるだろう」と語っている。パレード後には舞踏会などが開かれ、トランプ氏とメラニア夫人も出席する。
[時事通信社]