【サンパウロ、ロンドン時事】中米パナマのムリノ大統領は20日の声明で、トランプ氏が「(パナマ)運河を取り戻す」と言及したことを受け、「全面的に拒否する」と述べた。「運河はこれからもパナマのものであり続ける」と強調した。
ムリノ氏は、運河が中国に管理されているというトランプ氏の主張に対し「われわれの施政に干渉する国はない」と反論。1999年に米国から返還された運河を「米国を含む世界と貿易への役目を果たすため、責任を持って管理してきた」と説明した。
やはりトランプ氏の標的となっているグリーンランドを領有するデンマークのフレデリクセン首相はX(旧ツイッター)への投稿で、「力強い関係を継続していくことを心待ちにしている」と米国と協働していく考えを表明。ただ、同氏は先に「グリーンランドは売り物ではない」とトランプ氏に直接伝えており、今後摩擦が生じる可能性が高い。
トランプ氏はこのほか、メキシコ湾を「アメリカ湾」に改称すると述べ物議を醸している。メキシコのシェインバウム大統領はXに投稿し、トランプ氏の大統領就任を祝福したが、改称には直接触れなかった。
[時事通信社]