「ルフィ」と名乗る指示役らによる広域強盗のうち、東京都狛江市で高齢女性が死亡した事件の実行役として強盗致死罪などに問われた野村広之被告(54)の裁判員裁判の初公判が22日、東京地裁立川支部(菅原暁裁判長)であった。被告は「起訴状には解釈できない内容もあるが、参加したことは認識としてある」と述べ、弁護人は起訴内容を一部否認した。
冒頭陳述で検察側は、野村被告がSNSのグループチャットで指示役から事件の計画を伝えられたと指摘。宅配業者を装って女性宅に押し入り、バールで多数回殴るなどの暴行を加えたとした。
弁護側は「被告は事件に参加した旨は述べているが、起訴状通りの犯行を行ったわけではない」と主張。詳細については今後の公判で明らかにすると説明した。
起訴状によると、野村被告は2023年1月19日、実行役のリーダー格永田陸人被告(23)=一審無期懲役、控訴=らと共謀し、狛江市の女性=当時(90)=に暴行して死亡させ、高級腕時計など4点(計約59万円相当)を奪ったとされる。
[時事通信社]