千葉県教育委員会は22日、県立高校2年の女子生徒=当時(16)=が自殺したのは、教員の不適切な指導を訴えていたのに、学校側が適切に対応しなかったことが原因などとして、校長や担任教諭ら4人を1~6カ月の減給処分にした。
県教委が設置した第三者委員会の調査によると、女子生徒は英語の授業で、質問に答えられるまで着席が許されない指導を受け、2023年5月のいじめアンケートで「ばかにされるから出席したくない」と訴えた。2カ月後の授業評価アンケートにも「中学生以下だと言われた」と記して改善を求めたが、いずれの回答も校内で共有されず、学校側は調査などの対応も取らなかった。
同年10月11日、授業を欠席した女子生徒に担任が「自分で勝手にやってくれ」などと突き放すように叱責。翌日、生徒は学校を休み、13日に自殺した。
第三者委は「生徒がたびたび発したSOSのサインをすべて見逃している」と厳しく批判。教員らの不適切な指導と、学校側が何の対応も取らなかったことが重なり、女子生徒の自殺につながったと結論付けた。
記者会見した鈴木克之・県教委教職員課長は「痛恨の極みであり、重く受け止めている。不祥事根絶に向け学校長を指導していく」と話した。
[時事通信社]