フジテレビ社員が関与したと報道されている、タレントの中居正広さん(52)と女性とのトラブルについて、系列の関西テレビ放送の大多亮社長は22日の記者会見で「把握していた」と語った。大多氏は昨年6月の社長就任前までフジテレビ専務を務めていた。被害女性に対し「彼女を守るために最善の手を考えていたが、そうなっていないのであれば申し訳ない」と陳謝した。
大多氏は「(2023年6月に)事案が起きて程なく報告が上がってきた」と説明。「非常に重い案件だった」とし、自身の判断で港浩一フジ社長に報告したという。報告の内容については「プライバシーに関わること」として回答を避けた。
中居さんと女性の会食をフジテレビ社員が設定したとされることに関しては、「聞いていない」と否定した。また、同社女性社員が人気タレントの接待に動員されていたとされる一部報道については「『性の上納』といったことは認識していない」としつつ、「フジテレビにはきちんと調査してほしい」と語った。
また、「この件に関西テレビは一切関係していない」とした上で、女性アナウンサーを伴う会食などの慣行について「早々に社内調査を行いたい」との意向を表明した。
フジテレビを巡っては、港社長が17日に記者会見し、外部の弁護士らで構成する調査委員会の設置などを明らかにした。ただ、大手企業の間ではフジの説明姿勢などを問題視し、自社CMの放送を差し止める動きが拡大。関西テレビでもCM差し止めは30社を超えているとし、大多氏は「憂慮している」と話した。
[時事通信社]