【バンコク時事】タイで23日、東南アジアでは初めて同性婚を可能とする「結婚平等法」が施行された。バンコクでは同性カップルが一斉に婚姻届を提出するイベントが開かれ、タイ人女性と結婚した日本人女性は「うれしい」と喜んだ。
結婚平等法の施行で性別に関係なく結婚でき、財産の相続や配偶者としての医療措置への同意などが可能となる。結婚時の法律上の表記は従来の「夫」「妻」が「配偶者」に、「男性」「女性」が「個人」にそれぞれ変更された。
タイで会社員として働く女性の瓜生安希さん(42)=埼玉県出身=は、約10年間交際しているタイ人女性のワーリンさん(43)と結婚した。日本では同性婚が認められていない現状について「同性婚を認めてもLGBTQなど性的少数者以外の人に迷惑はかからない。なぜ駄目かと思う」と話した。
タイ政府としては、性的少数者に寛容な国としてアピールする狙いがある。ただ公的な身分証では性自認とは異なる法律上の性別を記載する必要があるなどの課題が指摘されており、当事者は改善を訴えている。
[時事通信社]