福岡市が東区香椎地区の浸水対策として進める「地下河川」工事で23日、シールドマシンの発進式があった。工事は712.8メートルを掘り進み、2026年3月に完成の予定。地下河川整備は同市では初の取り組み。
同地区では豪雨時に浸水被害が発生しており、地区を流れる香椎川の改修が必要。しかし、マンションや住宅が密集し、JRの2路線も通っていることから、拡幅工事は困難なため、地下河川整備で浸水対策することになり、22年12月に着工。立て坑などの整備を進めてきた。
地下河川は内径4.5メートルで、香椎川に沿って川底から10メートルの地下を通る。完成すれば、1時間当たり70ミリの豪雨時に、地下河川に毎秒20トン、地上部分の現河川に8トンの水が流れ、水害を防ぐ。工事費は約47億3500万円で、総務省の緊急自然災害防止対策事業債を活用する。
[時事通信社]