ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中熙巳代表委員(92)ら役員が1日、東京都千代田区で報告会を開き、「重たい賞を受けた。死ぬまで全力を尽くす」と核兵器廃絶に向けた意気込みを新たにした。
日本被団協は、3月に米国で開催される核兵器禁止条約締約国会議に、いずれも事務局次長の和田征子さん(81)と浜住治郎さん(78)を派遣する。
報告会では、役員らが昨年12月にノルウェーで開かれた授賞式を振り返った。式典で講演した田中さんは、「被爆者が苦しみながら運動してきたと分かってもらいたかった。核の禁止ではなく、廃絶まで運動しないといけないと強調した」と話した。
和田さんも「一人一人は名も無い被爆者だが、証言の力が核を三たび使わせなかったと評価してもらった」と語った。
[時事通信社]