ソフトバンクグループ(SBG)は3日、対話型AI(人工知能)を手掛ける米オープンAIと合弁会社を設立すると発表した。日本の大企業を対象とした最先端AIの開発・販売で連携。企業で資料作成などを代行する「エージェント」として活用し、業務効率化につなげる。
SBGの孫正義会長兼社長は同日、東京都内で講演し、「大企業向けの最先端のAIを世界で初めて日本から始める」と強調。オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)との対談も行った。
合弁会社はオープンAIと、SBGとソフトバンクの共同出資会社が折半出資。最先端AI「クリスタル・インテリジェンス」を国内企業に独占的に販売する。まずはSBGが自社グループで導入し、利用料としてオープンAIに年間30億ドル(約4500億円相当)を支払う。
最先端AIは個々の顧客企業専用にカスタマイズ。各社固有のデータを学習し、資料作成を自動化したり顧客対応を代行したりする。学習データは他社に転用しない。
合弁会社には、SBG側から1000人派遣するという。
孫氏とアルトマン氏は3日午後、首相官邸で石破茂首相と面会。アルトマン氏は面会後、取材に応じ、合弁会社について「日本市場に非常に高度なAIを提供する一歩になる」と強調した。孫氏によると、石破首相からは日本でAI分野を成長させる方策を聞かれ、考えを伝えたという。
[時事通信社]