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木村被告、殺意否認=逮捕後は黙秘、動機解明焦点―岸田前首相襲撃で初公判・和歌山地裁

時事通信 2025年2月4日 19時44分

 和歌山市で2023年4月、岸田文雄首相(当時)の遊説中に爆発物が投げ込まれた事件で、殺人未遂などの罪に問われた木村隆二被告(25)の裁判員裁判の初公判が4日、和歌山地裁(福島恵子裁判長)で開かれ、木村被告は殺人未遂罪について「殺意はありません」と否認した。弁護側は傷害罪にとどまると主張した。

 公判では殺意の有無や爆発物の威力などが争われる見通し。木村被告は逮捕後、黙秘を続けており、動機などが明らかになるかも注目される。

 検察側は冒頭陳述で、木村被告は岸田氏の遊説日程をホームページで閲覧し、現場となった漁港までの経路を検索するなどしていたと指摘。木村被告が投げた爆発物の一部は約60メートル先のコンテナにめり込んでおり、人が死ぬ可能性が高い行為だとした上で、「現職総理大臣を狙い、周囲の人を無差別に巻き込もうとしたテロ行為で、民主主義の根幹を揺るがす犯行だ」と非難した。

 法廷では木村被告が現場で取り押さえられた後、「制限選挙を終わらせ、普通選挙を実現します」と発言する映像が流された。

 これに対し弁護側は「世間の注目を集める目的だった」と述べ、殺意を否認。事件前に爆発物を製造し、自宅付近の山林で爆発させたが、木村被告はその威力を認識していなかったと主張した。 

[時事通信社]

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