自民党の森山裕幹事長は４日の記者会見で、米国で３月に開かれる核兵器禁止条約締約国会議に党所属国会議員を派遣しない方針を示した。石破茂首相は政府としてはオブザーバー参加を見送り、与党議員を派遣する案を検討していた。
森山氏は議員派遣について「考えていない」と言明。「自民党として（締約国）会議そのものにはオブザーバーとしても出席がかなわないようだ。党としては今まで通りの考え方を貫かせていただきたい」と語った。
一方、公明党の西田実仁幹事長は記者会見で、公明としては派遣する方針だと説明しつつ、自民の対応については「判断はそれぞれだ」と論評を避けた。その上で「（会議内での）議論を知らずして（核保有国と非保有国の）橋渡し役を果たすことにはならない」と述べ、政府はオブザーバー参加を決断すべきだと改めて強調した。
首相は４日、自民の議員派遣見送りについて首相官邸で記者団に「承知していない。森山幹事長から適切な時期に説明があろうと思う」と述べた。オブザーバー参加に関しては「政府として（是非を）検討していく」と述べ、対応は白紙との「建前」を改めて強調した。
［時事通信社］