参院政治倫理審査会は5日、自民党派閥裏金事件に関する審査を行い、旧安倍派の長峯誠、野上浩太郎両氏から弁明を聴取した。長峯氏は政治資金パーティー券の販売ノルマ超過分の還流廃止を安倍晋三元首相が決めたにもかかわらず、同氏の死去後に再開された経緯について「今出ている証言を全て突き合わせると矛盾がある」と述べ、同派幹部のさらなる説明が必要との認識を示した。
旧安倍派会計責任者(当時)の参考人招致実現を求める立憲民主党などが勢いづく可能性もある。
長峯氏は2020年に秘書からの報告で還流の仕組みを把握したと証言。「私も含めて責任があると思っているが、途中でやめた話を違法性の認識を持ちながら再開したのは、より違法性の高い行為だ」と旧安倍派幹部の対応を批判した。
[時事通信社]