石破茂首相は5日、大阪府の吉村洋文知事(日本維新の会代表)と首相官邸で会談し、2025年大阪・関西万博の機運醸成に全力を挙げる方針を伝えた。万博は4月の開幕が迫る中、前売り券販売が伸び悩んでいる。25年度予算案の今年度内成立を目指す首相側には、維新への配慮も見え隠れする。
会談で、首相は「共に成功に向けて同じ責任を負いながらやっていきたい」と強調。吉村氏が求めた入場券販売の改善に対応する考えを示した。
これまでも首相は、万博のアピールに努めてきた。先月19日には大阪市の人工島「夢洲(ゆめしま)」を訪れ、吉村氏と万博会場を視察。万博の名誉会長にも就任し、同28日の会合では「万博の魅力をPRしてほしい」と檄(げき)を飛ばした。
最近は首相官邸ロビーに設置した公式キャラクター「ミャクミャク」の縫いぐるみの前で立ち止まるなどの場面が目立つ。万博を盛り上げたい狙いもあるようだ。
[時事通信社]