【イスタンブール時事】イランの最高指導者ハメネイ師は7日、首都テヘランで演説し、トランプ米政権との対話について「何の問題解決にも役立たず、賢く名誉あることではない」と反対を明言した。イランのメディアが伝えた。さらに「米国がわれわれを脅迫して攻撃すれば、われわれも脅迫して攻撃する」と主張し、改めて反米強硬姿勢を鮮明にした。
トランプ大統領は、核兵器保有阻止のためイランに対する「最大限の圧力」政策を復活させる覚書に署名。一方で、イランと「核和平協定」の締結を目指す方針も表明し、イランとの対話実現に意欲を示している。
ハメネイ師は演説で、2015年に米欧などと締結したイラン核合意を振り返り、「米国と交渉し、笑顔で握手もして合意を結んだ。われわれは寛大で、相手側に多く譲歩したものの、米国は履行しなかった」と指摘。1期目に核合意から一方的な離脱を宣言したトランプ氏を念頭に「今在職している同じ人間が、米国の制裁を解除するはずだった合意をほごにした。このような政権と交渉すべきではない」と述べた。
[時事通信社]