昨年7月の東京都知事選で落選した石丸伸二氏が、集会をライブ配信した業者に違法な報酬の支払いを約束した疑いがあるとして、市民団体が10日、公選法違反容疑で石丸氏に対する告発状を東京地検に提出した。
石丸氏を巡っては、都知事選の選挙期間中に開催した集会をライブ配信した業者側に、陣営から約97万円の支払いがあったと週刊文春が報じた。
石丸氏側は6日に記者会見し、業者への発注後、陣営内で「公選法に抵触する可能性がある」との指摘が出たため、キャンセル料として発注額と同額を支払い、業者スタッフはボランティアで参加したなどと説明。同氏は自身の関与を否定した。
市民団体は告発状で、業者に支払われた約97万円の中には約45万円の人件費が含まれており、公選法違反の買収に当たる疑いがあると主張している。
公選法は、車上運動員など一部を除き、選挙運動への報酬支払いやその約束を禁止している。
刑事告発について、石丸氏は自身のホームページで「当局の指示に従います」とのコメントを出した。
[時事通信社]